病棟日記 その2

アンユージュアルな体験
入院二日目

骨がグシャッとなってて、頭の中に血が流れてて〜という、恐ろしいイメージと共に一夜を過ごしたが、この状況の正式名称がわかった。

腰椎椎体骨折 
&
外傷性くも膜下出血

旧友のお医者さんに告げると、それって死ぬやつやがな。危ないなぁ、酔ってたんか?と。まあ、その返しも無理はないけれど、そんなに危なかったのか。これって命拾いなんか。と神妙になる。

しかし、呼び名がわかると病気との会話もし易くなる。腰回りの常に うっ と来る筋肉痛みたいなやつにも、起き上がる際に起こる脳内マグニチュード7並みの揺れにも、そらしゃあないわ、ボチボチいこか。と、心と身体で慰め合うことにする。

今日は4人部屋に移動した。窓際なんが嬉しい。それにしてもここの病棟の雰囲気は、やたら明るい。あっちこっちでドカンドカン起こる笑い声が女子校っぽい。敬語もちゃんと飛び交っているので、上に立つ者が良かれ悪しかれこの雰囲気を作り出しているのは間違いない。テキパキ動きながらキャッキャキャ。一方、動けない患者達の静まりかえった病室。この静と動のコントラストが鮮やか。どちらも現実なんだな。これが病院というところなんだな。

つづく