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朔風払葉
冷たい北風が木の葉を散らす頃
「北風ぴぃぷぅ~ふいている~♪」北風というと、また「たきび」の歌を思い出します。垣根の曲がり角で、誰でも落ち葉焚きが出来た時代が懐かしい。

「朔」という字には「北」という意味があるので、「朔風(さくふう)」は北風、木枯らしのことです。朔風に飛ばされ、すっかり葉を落とした裸木は寒々としていますが、木の枝にはもう小さな芽が出始めていますよ。足元の枯葉の絨毯も、冬ごもりする虫たちにとっては、ふかふかのお布団ではないかしら。

土に落ちた木の葉は「望み葉 (のぞみば)」というそうです。望みの葉っぱ!なんと美しい、希望に溢れた言葉なのでしょう!そう、落ち葉はやがて土の中で肥料となり、土壌を豊かにし、めぐりめぐって春を迎える植物たちの栄養となるのです。春の息吹へとつながる準備が、今からもう始まっているのですね。

落ち葉の活用法は腐葉土ばかりではありません。落ち葉や剪定した木の枝は、小さく砕いて舗装材にしたり、発酵させた堆肥は樹木の栄養分として利用されています。アスファルトの上では無用の長物でも、土に返してやるとしっかりその生涯を全うできるのですね。また、サクサクっと落ち葉を踏みしめ歩くことは、自律神経を整えるにも良いと聞きました。枯れ落ちた後も、どこかの誰かの為に大切な役目を担う木々の葉。この世に無駄なものなど何一つないということを教えてくれます。
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