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霜始降
北国や山里で草木や地面に霜が降り始める頃
二十四節気は「寒露(かんろ)」から「霜降(そうこう)」へと移り、露が霜になって草花に降りる頃。朝晩の冷え込みも厳しくなり、秋も最終章を迎えます。
 
なぜ霜が「おりる」ではなく「ふる」と表現されているのか?昔の人は、冷えた早朝に外に出て、霜であたり一面が真っ白になっている光景を目の当たりにし、霜は雨や雪と同じように空から降ってくるのだと思ったのですね。しかし、その発想はあながち的外れでもないでしょう。霜も雪も作られる仕組みは同じ。どちらも水蒸気が水になることなく、いきなり氷の結晶に昇華してできる現象。ですが、作られる場所によって呼び名が変わるのですね。空の上で出来た結晶は雪と呼び、地上で出来た結晶は霜と呼ぶのだそうです。なので、霜は地上で出来た雪ともいえますね。
霜と雪の違い・・・厳密にはもっと複雑な要素が絡んでくるのでしょうが、私は「空の雪、地上の霜」と覚えることにしています。


では、霜と霜柱の違いはご存じですか?霜は空気中の水分が凍ってできるもの。霜柱は地中の水分が地上に染み出て結晶化したものだそうです。これも場所の違いで覚えることにしました。「地上の霜、地中の霜柱」。踏み応えがあるのは断然、霜柱ですよね。子供の頃、その名前を知る以前から親しませてもらった霜柱。ザクザクというあの音色と足の裏の感触がたまりませんでした。


アスファルトに囲まれた都心では、地面に霜や霜柱を見かけるチャンスは少ないかもしれませんが、植物の葉や落ち葉がうっすら霜に包まれ、白く縁取られている光景には出会えるかもしれません。みつけたら、そろそろ冬支度を。雪の化身?霜が降り始めたということは、冬へと季節が移り変わるサインでもあります。そして木枯らしが吹き始めると、いよいよお楽しみの紅葉シーズンがやってきますね。
 
 
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