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鴻雁来
北から雁などの冬鳥が渡ってくる頃
10月に入り、すっかり日が落ちるのが早くなりました。二十四節気では「寒露(かんろ)」。冷たい露が草木に降り、そろそろ本格的な秋の始まりです。
 
この頃、つばめなどの夏鳥が南へ帰るのと入れ違いに、春に北方へ帰っていた雁(がん)などの冬鳥が再び日本に飛来します。
遠くシベリアやカムチャッカなど、北国で生まれた若鳥を連れての長旅。初飛行の若い雁などはその1/3が渡りの際、力尽きて死ぬということですから、いかに過酷な旅かは想像に難くないですね。
だからこそ、皆で力を合わせて組むV字編隊。その見事な連携プレーに関しては、対の七十二候となる「鴻雁北(こうがんかえる)」の候で記述した通りですが、そもそも雁は仲間や夫婦間の絆がとても深いようです。傷ついて飛べなくなった仲間のために渡りを中断したり、つがいが亡くなると悲しみのあまり打ちひしがれ、しばらくそばを離れなかったりといった例が観察されています。
このように仲間や家族を思いやる愛情深い鳥であるからこそ、古くからここ日本でも特別な眼差しが向けられていたのかもしれません。雁の渡りは、昔からたくさんの人々に愛され、日本の大切な風物詩でもありました。かつては日本中どこにでも飛来したという雁も、今では宮城県など一部の地域でしか出会えないのがとても残念です。


ところで、雁(ガン)と鴨(カモ)の区別はわかりますか?(私は曖昧)どうやら簡単に見分ける方法は、サイズのようです。ガンもカモもハクチョウもカモ目カモ科に属する同じ水鳥の仲間なのですが、小さい順に カモ<ガン<ハクチョウとなります。ご参考までに~。

さあ、これからの季節、北からやってくる冬鳥たちで水辺は少しずつ賑わってきますね。日に日に寒さの増していく中、あったかそうな羽毛でスイスイ水を切る姿に元気をもらえそうです。
 
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