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地始凍
寒さで大地が凍り始める頃
冷気をまとった季節風が吹き、冬の訪れがはっきりと肌で感じられる季節となりました。夜中から朝方にかけては冷え込みが厳しくなり、いよいよ大地が凍り始める頃。霜が降り、場所によっては霜柱が立つことも。

「霜」と「霜柱」は何がどう違うのでしょうか?霜は空気中の水蒸気が地物に昇華して氷の結晶となったもの。霜柱は地中の水分が地表に滲み出て柱のように凍ってできるもの。霜柱が成長する過程はなかなか複雑なメカニズムなのでここでは割愛しますが、とにかく条件付きで、しかも硬い地面では土が持ち上がりにくいため、耕された畑など柔らかい土に発生しやすいとのことです。寒くなったらどこでもお目にかかれるわけではなかったのですね。ザクザクと踏めば楽しい霜柱ですが、畑の農作物を根っこから浮き上がらせてしまうので、農家にとっては厄介者のようです。

そんな冬ならではの現象が「地始凍」ですが、厳密に地面が凍り始めるのは、もう少し寒くなってからではないでしょうか。日本の11月はまだ暖かい小春日和の日が多いですよね。若かりし頃は、小春日和とは春先の生まれたての陽気と勘違いしておりました。本当はそろそろ雪が降り始めるころにふと訪れる春のように暖かい日のこと。ちょうど今ごろ、晩秋から初冬にかけて使う言葉なのですね。
そんな小春日和に、春の花達も勘違いしてしまうことがあります。みなさんもこの時期出会ったことないですか?ポツポツと2,3輪咲いてしまった桜や梅などの花。春のような陽気についつい誘われて開花してしまったのですね。こういった勘違いさん達のことを「帰り花」や「忘れ花」と呼ぶそうです。「勘違いさん」ではなくて、ちゃんとクールな名前がついているのですね。フライングがなんとも可愛らしいのだけど、やがてくる厳しい寒さ耐えられるのか、少し心配になります。

さて、小春日和がそういつまでも頻繁に繰り返されるはずもなく、急にがくっと気温が下がると私たちも要注意。冷えは万病の元。大地が凍り始めると、私たちは手足が凍えはじめます。首と名のつくところはしっかり温めて、夜もあったかいお風呂につかって、やってくる本格的な冬に備えましょう。
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