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雷乃収声
春から夏にかけて鳴り響いた雷が収まる頃
春分の頃に鳴り始め、秋分には収まる雷。「雷乃発声」の候でも取り上げましたが、雷のシーズンは、ちょうど稲が育ち実るまでの過程と重なるため、昔の人は「稲妻」が稲を実らせると考えました。よって、雷が多い年は豊作になるとされています。「ピカッ、ゴロゴロドーン!」が稲にはよい刺激?

実際のところ、雷が発生すると空気中の酸素や窒素が化学反応を起こし、窒素酸化物を作り出します。これが天然の肥料となり、雨と共に大地に浸み込むため植物がよく育つというわけ。雷という字も「雨に田んぼ」ですものね。落雷した田んぼでは本当に稲が良く育つそうです。昔の人の言うことはみな経験則に基づいたもの。まさに「昔から言う事に嘘はない」ですね。

さあ、稲刈りのシーズンを迎え、雷も鳴りを潜める頃。空には雷雲に代わって、鰯雲(いわしぐも)や鯖雲(さばぐも)が泳ぎ、モコモコした鱗雲(うろこぐも)も現れます。澄み切った空気の中、日中も夜も空を見上げるのが楽しくなってきました。残暑も落ち着き、秋風が肌に心地いい~。一年でもっとも爽やかな季節の到来です。
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