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葭始生
葭が芽を吹き始める頃
二十四節気「穀雨」の初候に変わりました。山野が緑に輝く季節のはじまり。枯れきっていた水辺にも、葭の若芽が芽吹きはじめます。

葭(あし)はイネ科の多年草。茎の中は空洞で軽くしなやか。よって、古来から葦簀(よしず)や民家の屋根、紙、肥料、葦笛(あしぶえ)など多岐に渡って利用されてきました。人々の暮らしになくてはならない存在だったのですね。日本神話の中で、日本は「豊葦原水穂国(とよあしはらの みづほのくに)」と呼ばれています。「豊かに葦が生い茂り、稲が穂を実らせる国」。葦が生い茂っている風景が、日本の原風景だったのです。

葦は少しの風でもしなってしまうので、弱くて頼りない物に例えられることが多いのですが、言い換えれば、強い風が吹いてもしなやかに曲がって折れない。風が止むとまた何事もなかったかのように身を起こす。結局は強いじゃん!とも言えます。因みに葭は「葦」や「蘆」とも書き、「悪(あ)し」に通じることから「善(よ)し」とも読まれます。結果よければ全て善し!私たち人間も葦のように、柔よく剛を制し、日々の困難を乗り越えていきたいものですね。
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